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渡邉

えっ!あの子が法政に!?

こんにちはOne Bridge アカデミーです。



今回は、ちょっと早いですが今年最初の合格報告です。

年が明け、総合型入試や学校推薦型入試の合否発表がほぼ済んだ時期となりました。

今年は当塾からも1名、総合型で入試を乗り越えた生徒がいるのでご紹介します。

今回の生徒は以前にコチラの記事で成績をご報告した子です。

あの子どうなったの??と気になって仕方のない方もいらっしゃった・・・かもしれません。


彼女の受験について語ると話が長くなりますから、結論から申し上げますと





法政大学 国際文化学部


合格しました!





彼女は当塾の古参でして、中2の2学期から当塾でお預かりしています。

中1次の前半はそこそこの成績をとっていたものの、中2次の入塾前は中学校でも下から20位ほどと低迷していました。

主要教科の評定が2であるなど、当塾に来た段階では中学の勉強が全く入っていませんでした

かつての記事でも述べた通り、恐ろしいのは彼女の成績ではなく、その成績をとらせる指導者たちについてです。

早くからうちに来てくれていればと、烏滸がましくも思ってしまいました。


しかし入塾後はグングンと成績を上げ、高校受験を無事乗り越えました

彼女の大学受験を語るにはまず高校受験から語らなければなりません。

彼女ははじめ、都内の大学付属校を志望していました。

ある程度の成績が取れてさえいれば、名のある大学にエスカレーターで進学できる付属校は魅力的です。

大学受験をしないで済むこと。

このメリットには抗い難い魅力があります。


しかし彼女は、その最初に目標校として定めた高校の基準を大きく上回る程度に成績があがってしまったために、頭を悩ませることになります。

このまま初志貫徹して最初の志望校に進学するか、あるいは想定よりも上がった成績で届きうる最も偏差値の高い高校に進学するかで悩んだのです。

贅沢な悩みですね。


我々もどちらの高校に進学した方がよいかを考え続けました。

彼女がどんな高校生活を送るであろうか

大学受験をしたとして、どこに到達できるであろうか

通学の負担はどれほどか

etc...


そして最終的には当初の予定を変更し、現状の成績に相応しい、非付属校の高校を勧めることにしました

これまでの勉強への取り組み方、成績向上の速度、厳しい環境に身を置いた場合とそうでない場合との最終到達点の差、通学負担から、非付属校に進学して大学受験をした方が将来的に彼女のためになると判断したのです。

リスキーな選択をするわけですので、勧める我々にも葛藤がありました。

大学受験でもし失敗してしまったら、付属校の方に行っておけば良かったと大きな後悔をさせてしまう選択なわけですから。


しかし彼女は我々の提案を割りとすんなり受け入れてくれました。

彼女自身も、自分の可能性に賭けてみたいという思いがあったのだと思います。

日和らずチャレンジングな姿勢が彼女の成功を呼び寄せたのだと思います。



さて、続いて高校生活編に入ります。

あまり良くない部分を詳細に書くと怒られてしまうので少しだけ公表しますと....最初の定期試験の結果は下から数えて2番目でした。

ギリギリで入学した高校ですので想定通りではあります。

しかし実際に成績を目にすると、これは中々に重たい現実でもありました。

文字通りビリからの再スタート、というところから彼女の高校生活は始まります。


高1の途中で彼女は自分の意志で部活を辞め、英検の勉強と並行して定期試験の成績向上に努めます。

しかし、自分よりもデキる同級生しかいない高校で成績を上げるのは中々大変でした。

当初の予定では、高い評定をとって指定校推薦で大学へ進学しようと考えていました。

しかしその計画は高2の半ばには早々に頓挫します

高1の後半から高2にかけて成績は上昇していきましたが、評定は高1から高3までの平均で算出しますので、高1で悪いスコアをとってしまうと、それが足枷となるのです。

単純計算で、高1で目標に足りなかった分をそのまま高2で目標よりも高く取らなければならないのです。

もちろん高校によって基準は異なりますが、MARCHクラスの指定校推薦を得るには、やはり高1次からそうと狙いを定めて計画的に評定をとっていかなければなりません。


そこで次に選択肢として挙がったのは総合型選抜です。

総合型選抜については別記事で詳しく述べますが、かつてのAO入試という説明が最も伝わりやすいでしょうか。

高校の評定や英検資格などの基準を満たす者が出願可能で、小論文や面接、課題作文、プレゼンなどを通して合否を判定する入試方法のことです。

この入試方式は、評定が指定校推薦ほど大きな比重を占めません。

したがって「一般入試は避けたい、でも志望校の指定校推薦は受けられそうにない」という全国に何十万人もいそうな受験生たちのplanBとして最適です


総合型選抜を突破するために、まず志望校の選定です。

高校選択の際に選ばなかった付属高校から進学できる大学以上を目指すのは当然です。

その中で試験内容が受験生の適性に合ったものでなければなりません。

もちろん志望校は進学したい大学・学部であるかも重要なフィルターです。

こうしてスクリーニングすると、片手で数えられるほどに出願先は定まります。

現実的には、通学時間や立地、大学のイメージ、同大学を志望する知人の有無、浪人の可否なども関わりますから、第一志望はそれで決まるでしょう。

第一志望が決まれば抑えとして第二、第三志望の併願可能な大学を決定します。

志望校が決まれば、志望校に合わせてひたすら入試準備をしていきます。

一般的な話はここまでにしておきます。


彼女の場合は、法政大学の特に市ヶ谷キャンパスに憧れがあり、第一志望校の選定に迷いはありませんでした。

とにかく法政に行きたいという思いが強かったのですね。

明確な志望校があったとは言え、それでも総合型選抜の準備はその強い思いを揺るがすほど大変なものでした

総合型選抜の準備は定期試験の勉強とは異なり、何かを覚えたり、答えのあるものを勉強するという小学生時代から慣れ親しんだ勉強をするわけではありません。

何度も何度も志望理由のダメ出しを受け、分析の甘さや知識の薄さを自覚させられ、説明力や思いの不足を指摘される中で、もがき苦しむことになったのです。


MARCH以上の総合型選抜は簡単に突破できる関門ではありません

それを再三に渡り伝えられ、その準備の大変さを十分に分かった上で総合型選抜で受験することを選んだ彼女が相当に苦しむのです。

「とりあえず総合型で」といった軽い気持ちではノーチャンスな受験であることがお分かりになるでしょう。


困難は連続してやってきます

準備に苦しみ気持ちが折れかけているタイミングで、まさに追い打ちをかけるように彼女に指定校推薦の話が転がりこんで来ました。

それも、彼女の第二志望としている大学への指定校推薦です。

指定校推薦であれば、ほぼ確実に第二志望に合格できるのです。

一方で指定校推薦を受ければ第一志望校を受験することはできなくなります。

苦しんでいた当時の彼女にとって、このお誘いは希望の光であり、彼女の法政大学への思いを試すような甘い囁きでもあったわけです。


私は指定校推薦の話を聞いたとき、相当に悩むだろうなと思いました。

しかしそんな私の弱気を吹き飛ばすかの如く、本人も、彼女の受験を引き受けていた担当の三田も、即断したのです。

結果からお察しのように、二人の目指す先には法政大学しかありませんでした


当然ではありますが、この選択によって心理的なプレッシャーは更に高まります。

確実な第二志望を捨ててでも、第一志望校にチャレンジすることを二人は選んだのです。

これで第一志望に落ちたとしたら、一般受験で第二志望校を受けることになり、さらにそこでも落ちたとしたら...と損得を意識してしまうのが人間でしょう。

しかし結果として、この判断が大正解でした

本人はもちろん、三田もプレッシャーに苦しみながら第一志望校の合格を勝ち取ったのです。

同僚であり、生徒である彼ら彼女らを私は尊敬します。

抑えも含め、結果としては全戦全勝で受験を終えることができました


彼女とは、私も含めて長い長い三人四脚でした。

そしてそれは、ご家庭や中高の先生方まで含めて多くの方々のサポートのおかげでゴールまでたどり着くことのできた三人四脚でした。

彼女本人を祝福するとともに、サポートをして下さった皆様に感謝の意を表したいと思います。



多くの困難を乗り越えた先の憧れの大学は、最高の生活を彼女に提供してくれるでしょう。

そして受験で得た成功体験は、彼女の将来設計に大いに好ましい影響をもたらしてくれるはずです。

周囲への感謝を忘れず、周囲に自らの幸運の賜物を分け与えられる人になって欲しいと願っています。

本当にお疲れ様でした。





総合型選抜は、一般受験よりもずっと準備が十分だと言えるラインが見えにくい入試方式です。

ですから我々は、合格に必要であろう準備以上の準備を受験生にさせます

その準備は、目標が高ければ高いほど、当然必要量は多くなります。

しかし、やってやれないことはありません。

実際に彼女も高3の夏前から準備を初めて、一般受験では合格不可能であろう大学に合格しました。

できれば高2のうちに、遅くとも高3の春から準備を始めれば可能性は大いに広がります。


参考として彼女の河合模試の文系科目偏差値のうち、手元にある分をご紹介します。


全統高1模試(第2回)・・・37.0

全統高2模試(第1回)・・・42.9

全統高2模試(第2回)・・・46.2


英語の学習が進んで文系の総合偏差値は尻上がりですね。

高3次のものは悪すぎて見せられないとのことで見てもいません。

高3次は、いわゆる受験勉強をしていないので相当に悪かったと推測されます。

ですが模試の成績は彼女の受験に関係ないのです。

ここで重要な点は、法政大学の国際文化学部の偏差値が60.0 ~ 62.5であることです。

模試では法政大どころか、上から下まですべての志望校がE判定であっても合格できるのです。

学びたいという意志と明確な目標のある高校生にとって、総合型選抜は夢のある受験だと思います。


当塾は、一般受験はもちろん、総合型選抜のお手伝いもさせていただいております。

ご相談をご希望の方はお気軽にご連絡ください。

それでは失礼します。

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