• 渡邉

平成31年度埼玉県公立入試講評(数学)

こんにちはOne Bridge アカデミーです。

先日行われた公立入試の講評をしていきたいと思います。

今後の学習のポイントをおさえましょう。

今回は数学です。

-学力検査問題-

大問1

例年と変わらず、典型的な問題です。ここで点数を落とすと大きく不利になります。苦手な単元をつくらず、どの単元も基礎事項をおさえておけば40点以上確保できます。

ポイントとなるのは毎年(11)です。今年の問題は①は中1で学ぶ"1次方程式"単元で、②は学校ではほとんど触れない"整数"単元の問題でした。①は計算をせずとも解ける簡単な年も多いですが、今年は重ね合わせ、つまりノリシロを考慮しなければならず、類題に触れていなかった中学生にとっては難しかったかもしれません。②は異なる長さの布を使う関係で、立式しようと思うと2元1次方程式とならざるを得ず、さらにノリシロの計算も入るので厄介な問題だったと思います。

例年は①と②で難易度に大きく差があり、また解く上で①と②の関連が薄いことが多い(北辰テストを含む)のですが、今年は①の考え方の延長に②があり、また難易度の差もそれほど大きくありませんので実力が点数に表れる良い問題だと思います。

②は塾等では扱うことの多い問題ですが、学校の勉強のみでは正解は難しいかと思います。"整数"単元的な問題は今後も出題の可能性が高いのでしっかりおさえておきましょう。

大問2

例年よりやや易しい小問集合でした。ただし平行四辺形であることの証明は出題頻度が非常に低く、油断して「平行四辺形になるための条件」を覚えていなかった中学生も一定数いたと思います。大問1の講評で書いたように、各単元の基礎事項をおさえている人にとっては(2)以外は十分に正解できる問題でした。

ポイントは(3)です。作図は近年、ネタ切れからかやや難し目の問題が出題されることが多いですので、必ず十全に対策をする必要があります。北辰テストでも入試でも確実に出題されると分かっている分野ですから、作図が不十分な状態でテストに望むことは絶対に避けましょう。

難しいのは(2)です。大問2の小問集合で出題される図形問題は難しいことが多いです。ムキになって正解を狙わずとも良い問題ですが、今年はその中ではやや易しめだったと思います。体積を求めるためには何が必要であるか考えれば見えてくるでしょう。

大問3

例年よりやや難しい二次関数の問題でした。やや難しいのは(1)で面積が問われているためで、関数を利用した面積問題に多く触れている人にとっては易しいですが、こういった問題を諦めてしまってあまり触れてこなかった人は面食らったかもしれません。(2)は過去問や北辰テストでの出題例が多い関数と相似の融合問題です。まんま同じような問題が何度も出題されていますので、そのレベルで演習してきた人にとってはラッキーでした。一般に中学生が解くには難しい問題ですが、埼玉県の中学生にとってはお馴染みです。

関数の(2)で正解を狙わない人にとってはスルーして良い問題です。

大問4

例年レベルの図形問題でした。(1)→(2)①→(2)②の順に段階的に難度が向上しますので、正解できそうな問題まで時間の許す限りチャレンジしましょう。今年のポイントは(2)①です。2つ目の証明問題ともいえるほど図形的性質について説明を求める問題でした。埼玉では「図形折返し」が伝統化していましたので、過去問演習などで線対称についてはある程度おさえている中学生は多いと思います。しかし記述でそれを示せる程に理解している人は多くないと思います。作図も同様ですが、図形性質については何故そうなるのかを言葉で表せるように練習しておく必要があります。(2)②は例年通りの難易度です。北辰テストの最後の問題より簡単で、85点以上を狙う人はチャレンジする価値があります。

-学校選択問題-

大問1

学校選択問題を受ける人にとっては計算は生命線です。ここで確実に点数が取れないと、合格からかなり遠ざかります。学校のワーク等よりもレベルの高い問題集で普段から計算力を高めるトレーニングが求められます。今年のポイントは(4)と(8)です。(8)は学力検査と共通問題ですが、学校選択勢は①は必答です。(4)は約束記号と呼ばれる類の問題で、慣れていない人は面食らったかもしれません。中学受験経験者や私立高校の過去問等で解いたことのある人にとってはラッキーな問題でした。特殊ではありますが内容は簡単ですので落ち着いて記号の法則を捉えましょう。新出の問題に対してどの程度対応できるかを測っているのかと思いますが、幅広く勉強をしていれば必ずどこかで類題に出会いますので、学校選択問題採用校の受験を考えている人は教材の隅から隅までを利用するつもりで学習しましょう。

大問2

2問のみの小問集合です。(1)の作図は学校選択勢は必答です。学力検査と学校選択とで作図の問題を変えないことに違和感を覚えます。難しい作図の問題を出題しにくいのではないかと思いますが、来年以降に学校選択用の作図問題が出題される可能性もありますのでそれに備えて高いレベルで練習しておくべきでしょう。(2)は場合の数からの出題で、難易度が高いです。場合の数・確率は学校で学ぶ内容と、上位校が求めるレベルが大きく異なる単元の一つです。今回の問題ですと、学校で学ぶように樹形図で一つ一つ書き出していくと84通りをミスなく書き出し、その上で和が3の倍数となるものをミスなく調べ上げる必要があります。時間をかければ正解することは不可能ではありませんが、6点にそこまで時間をかけられるかというと微妙だと思います。どうしても他に正解できる問題が無いという人はチャレンジすればよいと思います。場合の数・確率の極意は"根性"です。根性で書き出して丁寧に数え上げましょう。塾等で高校数学の場合の数・確率を少し学んだ人であれば時短した上で正確に求めることができます。意地悪な問題です。

一部上位高校がほとんど高校数学の場合の数・確率のレベルを求めることありますが、県の公立入試の問題でそれを求めるのはさすがにどうかと思います。埼玉県は過去にもそういった問題が出題されました。解ける問題と解けない問題を見分ける力を測っているという見方もできるかもしれませんが、塾に通っているかどうかで大きく差のできる問題は出題を避けてほしいと思います。

大問3

学力検査と共通問題です。

大問4

学力検査と共通問題です。

大問5

空間図形からの出題です。学力検査問題には無い問題ですが、(2)②を除いて易しいです。大問4に時間をかけすぎてしまって大問5(1)(2)①にほとんど触れられないということの無いようにしたいです。学校選択問題は分量が多いので、正解できそうな問題から片付けることの重要性が学力検査問題よりも高いです。(2)②はいくつか解法がありますが、いずれにしろ図形上の最短距離の問題なので展開図からRの位置を考えます。同様の問題は埼玉県公立入試対策用の問題集などに載っていますので、そういった問題集を繰り返し解いていれば正解することは可能です。とはいえ関数・図形大問の最終問題は難しいので、残り時間や他に正解できそうな問題があればスルー推奨です。

本問は正四面体とは異なる正四角錐ですが、正四面体の高さを算出する公式はその導出まで学校選択勢はおさえておいて欲しい内容です。本問の(2)①までの考え方はそこに含まれます。

以上で数学の講評は終了です。

当ブログで学校選択問題の予想という形で公式の証明問題を予想しましたが、今年は公式証明問題自体が出ないという結果でした。予想を信じた方申し訳ありませんでした。まだ学校選択問題は出題傾向が固まっていないようです。

全体としては学力検査・学校選択に分かれる以前よりも、実力が点数に反映されやすい問題になってきていると思います。故に苦手単元を捨てたり、そもそも数学は計算のみだけ勉強するといった方策は受験上不利になります。数学が苦手だとしても全単元キッチリと学習することが数学で合格点を取る一番の近道だと思います。

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